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東洋大は、恒例の「現代学生百人一首」の入選作を発表した。1987年に同大の創立100周年記念事業として始まり、今回で32回目。高校生、中学生を中心に生徒、学生の視点から、社会事象や日常生活をとらえた作品が多く寄せられる。
昨年9~10月に募集し、国内外の460校から計5万7446首が寄せられた。同大によると、祖父母や両親をよんだ歌が多く見られたほか、台風や集中豪雨、地震といった災害を題材にした作品も寄せられたという。
菊地義裕・文学部教授らが選考にあたり、入選作100首(うち秀逸作15首)を選んだ。一部を紹介する。入選作は同大のホームページで公開されている。【澤圭一郎】
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簡単な アイライナーの 引き方を 八十一の 祖母に教える(入選作=秋田大4年、加藤菜々さん)
大地揺れ 山から岩が滑り落ち 一瞬にして 消えゆく暮らし(秀逸作=コロンビアインターナショナルスクール2年、神田蓉さん)
中東で 今日も銃声鳴り響く 銃を持つ子の 幼い瞳(秀逸作=芝浦工業大柏中1年、菅谷学毅さん)
AIは 人間よりも 仕事する 将来の夢 無くなっちゃうよ(秀逸作=星美学園中1年、古市真季さん)
「せんせい」と 足に抱きつく 子供たち また膨らんだ 保育士の夢(秀逸作=貞静学園高1年、角屋麻由音さん)
携帯を 見つめてばかりの 若者よ 私の祖母に 席をゆずって(入選作=武蔵野市立第四中2年、高田乃瑛さん)
伝えたい 言葉はいつも スタンプで どこかに消えた 私の言葉(入選作=桐蔭学園高1年、功刀菜柚さん)
母の愚痴 携帯ばかりいじってと 操作指導で 立場逆転(入選作=沼津中央高2年、西田美優さん)