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第94回センバツ高校野球

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3リットル弁当でパワーアップ 札幌第一

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練習の合間に卵かけご飯などをかき込む選手たち=安達恒太郎撮影 拡大
練習の合間に卵かけご飯などをかき込む選手たち=安達恒太郎撮影

 20日開幕の第88回選抜高校野球大会に出場する札幌第一は、体重を増やし、パワーをつけるため、昼食に「3リットル弁当」、放課後の練習中には「丼飯1杯」を食べるよう義務付けている。選手たちは入学時から1年間で平均約5キロの体重アップに成功。センバツ初出場につながった白米による“パワーアップ作戦”で、甲子園でも旋風を巻き起こす。

 パワーアップ作戦は2001年にスタート。菊池雄人監督(43)が「北海道の選手は本州の選手よりも体が小さく、パワーが足りない」として取り入れた。

 同校野球部員は3リットルが入る弁当箱を購入し、昼の弁当として持参しなければならない。中身の大半は白米で、昼休みだけでは食べきれない。このため、ほとんどの選手は午前中の1〜4時限の授業の合間に少しずつ食べて、ノルマをクリアする。

 さらに、選手たちは放課後の午後5時ごろ、室内練習場で「丼飯1杯」を順次食べなければならない。米は菊池監督の妻美由紀さん(43)の実家から毎月約180キロを送ってもらい、選手たちが交代で1日約6キロを炊く。選手たちは生卵もしくは納豆でご飯をかき込み、すぐに練習に戻っていく。

 1年時の体重62キロから70キロに増えた武井和磨選手(2年)は「最初は食べるのがつらかったけれど、どんどん胃が大きくなって食べられるようになった。パワーも付いてきたと思う」と長打力に自信を見せる。長門功選手(2年)は「もっと体重を増やしてパワーをつけ、本番で良い結果を残したい」と意気込む。

 三上慎太朗選手(2年)は現チームの通学生の中で最も遠い岩見沢市に在住。母ゆかりさんは朝練習のため、午前6時前に家を出る三上選手のため、4時半に起きて3リットル弁当を作ってくれている。入学時より8キロ増の79キロになったという三上選手は「母には本当に感謝している」。愛情弁当でもある3リットル弁当の成果を見せるつもりだ。【安達恒太郎】

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