群馬ヘリ墜落1週間

同じ志、人を助ける…精鋭の死に痛恨

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山中に墜落した群馬県の防災ヘリコプター「はるな」の機体を調べる人たち=群馬県中之条町で2018年8月11日午後1時24分、本社ヘリから
山中に墜落した群馬県の防災ヘリコプター「はるな」の機体を調べる人たち=群馬県中之条町で2018年8月11日午後1時24分、本社ヘリから

地元の吾妻広域消防本部「果てしなく大きな損失」

 群馬県中之条町の山中で群馬県の防災ヘリコプター「はるな」が墜落し乗員9人全員が死亡した事故から17日で1週間。県防災航空隊に出向中だった岡朗大(あきひろ)さん(38)を含め、死亡した9人中6人が地元の吾妻広域消防本部(同県東吾妻町)の隊員で、いずれも“救助のスペシャリスト”だった。当日も「ぐんま県境稜線(りょうせん)トレイル」で登山者の遭難が発生した場合の出動に備え、上空から危険箇所などを確認していた中で事故に遭った。地元の安心安全を支えてきた精鋭6人を一度に失った関係者の悲しみと衝撃は深い。【神内亜実、島袋太輔、李舜】

 田村研さん(47)は、同本部で初めて指導救命士の資格を取り、救急救命士を指導するリーダー格だった。今年1月、地元の本(もと)白根山(同県草津町)の噴火でスキー客ら12人が死傷した際には、水出(みずいで)陽介さん(42)らと現場に出動。救助活動の指揮を執った。田村さんは後日、知人に「吹雪がすごくて前も見えず、死ぬ思いだった」と打ち明けていた。

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