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第94回センバツ高校野球

第94回選抜高校野球大会(2022年)の特集サイトです。

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強い浪速の好敵手 夏へ闘志新た

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笑顔で記念撮影に臨む大阪桐蔭の福井章吾主将(左)と履正社の若林将平主将(右)=阪神甲子園球場で2017年4月1日、宮間俊樹撮影 拡大
笑顔で記念撮影に臨む大阪桐蔭の福井章吾主将(左)と履正社の若林将平主将(右)=阪神甲子園球場で2017年4月1日、宮間俊樹撮影

 お互いを知り抜いたライバルは、聖地に意地と友情の証しを刻んだ。史上初の大阪勢対決となった1日の第89回センバツ決勝は、大阪桐蔭が履正社を降して優勝し、幕を閉じた。勝利に歓喜し、敗北に涙する球児たち。ともに頂点を目指してきた両雄の熱戦にスタンドのファンは熱狂し、銀傘に歓声がこだました。

 世紀の一戦に立ち会おうと、4万人の大観衆が詰めかけた阪神甲子園球場のグラウンドで、大阪桐蔭と履正社の選手たちは「負けられない戦い」に全力プレーで挑んだ。

 「球場の盛り上がりはすごかった。この雰囲気で納得いく投球ができたのは自信になる。夏に戻ってきたい」。先発した大阪桐蔭の徳山壮磨投手(3年)は決意を新たにし、「履正社だからと特に意識はしなかった。勝つ気持ちを強く持って挑んだ」と振り返った。

 しかし、地元ライバルとの頂上対決に多くのナインは特別な気持ちで臨んだ。九回に8点目を奪う適時打を放った山本ダンテ武蔵選手(3年)は「履正社相手に勝利をつかめたのは非常に大きい」と高ぶる気持ちを抑えきれない様子。継投した九回を無失点で抑えた根尾昂投手(2年)は「ライバルに勝てたことは自信になる」と手応えを感じていた。

 一方の履正社。徳山投手と先発で投げ合った竹田祐投手(3年)は「大阪桐蔭は初球からどんどん打ってきてスイングも鋭くなっていた」と明かす。「絶対勝たないといけない相手。次こそ倒したい」と闘志を燃やした。八回に同点につながる安打を放った安田尚憲選手(3年)は「大阪対決で注目される中、絶対に負けられない気持ちで戦ったのに悔しい。夏に甲子園に戻ってきて、次こそ優勝したい」。片山悠捕手(3年)は「竹田の調子は悪くなかったが、自分のリードミスで失点してしまった。積極的に振ってくる大阪桐蔭の打線は強く、次は抑えられるよう頑張る」と唇をかんだ。

 スタンドの高校野球ファンは熱戦に拍手を送り続けた。小学1年から野球を続ける大阪府交野市の高校生、前川太良(たいら)さん(15)は「やはり大阪のチームはレベルが高く、良い試合だった」と満足した様子で、兵庫県川西市の高校生、平垣晃宏さん(15)は「89回の歴史で初の大阪決戦は神聖な感じ。緊迫した試合展開に立ち会えて感激した」と声を弾ませた。【小鍜冶孝志、郡悠介、黒川優、石川勝義】

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