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はやぶさ2

探査機「はやぶさ2」がリュウグウで試料を採取して持ち帰る6年の旅を完遂。分析や次のミッションを解説。

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「極めて安定した運転」初号機を上回る

はやぶさ2の運用について説明する吉川真・はやぶさ2ミッションマネジャー(右)と、イオンエンジン担当の西山和孝・宇宙航空研究開発機構(JAXA)准教授=東京都千代田区のJAXAで2018年6月7日、永山悦子撮影
はやぶさ2の運用について説明する吉川真・はやぶさ2ミッションマネジャー(右)と、イオンエンジン担当の西山和孝・宇宙航空研究開発機構(JAXA)准教授=東京都千代田区のJAXAで2018年6月7日、永山悦子撮影

吉川ミッションマネジャーら会見「イオンエンジン」自画自賛

 「ついに到着の日付が入った。いよいよ近づいてきた」。7日に開かれた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」に関する記者説明会で、吉川真・はやぶさ2ミッションマネジャーは資料の説明をしながらこう切り出した。はやぶさ2は小惑星リュウグウに6月27日ごろ到着する。はやぶさ2をリュウグウ近傍まで導いた主エンジン「イオンエンジン」について、担当する西山和孝・JAXA准教授は「もはやイオンエンジンの実験ミッションではなく、与えられた計画通りにリュウグウへ到着することが求められていた。自画自賛になるが、初号機(はやぶさ)に比べると極めて安定した運転ができた」と語った。【永山悦子】

 イオンエンジンは、電子レンジでおなじみのマイクロ波を使って燃料のキセノンガスを加熱し、イオンと呼ばれる電気を帯びた粒子にしたものを静電気の力ではじき飛ばして、その反動で進む仕組みだ。4台あるエンジンのうち3台動かしても1円玉3枚を動かせる程度の小さな力だが、摩擦も空気抵抗もない宇宙で噴き続けることによって加速が可能になる。はやぶさ2は2016年3月以降、3回の連続運転に挑み、計6515時間を計画…

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