野放しの「無認定施設」 指針外の新型出生前診断、なぜ増えた

写真はイメージ=ゲッティ
写真はイメージ=ゲッティ

 妊婦の血液で胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断(NIPT)が、精度が十分に確認されていない項目で実施されている。胎児に先天的な病気が出る可能性を調べる項目で陽性となり、動揺して中絶を考えた女性もいる。背景には日本医学会に認定されていないクリニックでの検査拡大がある。

 2013年に大病院を中心に始まったNIPT。日本医学会が認定制度を運用し、遺伝専門の医師の配置、カウンセリングの実施など厳格な要件を設けた。一方、幅広い検査を実施するとうたう美容クリニックなどがインターネットで集客している。

 学会の指針は、検査項目をダウン症などになる可能性のある三つの染色体の異常に限定する。主に35歳以上の国内の妊婦約6万人が対象のデータによると、3項目を正しく陽性と判定した確率はそれぞれ21番染色体97・5%、18番91・8%、13番58・0%で、比較的高いと考えられるからだ。

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